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コンタクトセンターDX最前線

【Vol.18】Webから音声チャネルへシームレス接続! Web無料通話×ボイスボットによる新たな顧客体験価値

2024/06/21

最近では、多くの顧客が問い合わせる前にWebサイトでじっくり検索する、簡単に調べて解決しなければ問い合わせるなど、自己解決を試みる傾向が高まっています。さらに、オペレーターの採用難で十分な体制を組めない企業側の状況も後押しし、チャットボットやWebサイトに掲載している「よくある質問」を拡充することで、顧客自身での解決を促すようにするエフォートレス体験(努力をせずに自己解決できる)への取り組みが増えています。

一方で、自己解決を促すためにAIの仕組みを取り入れ、Webチャネルを拡充させたとしても、全ての問い合わせに対して完全な回答ができる訳ではなく、なかなか回答を得られない、聞きたいことが載っていないなどの状況が全て無くなることはありません。

このように顧客自身での自己解決率に至らない場合は、Webチャネルからスムーズにオペレーターに接続できる手段を用意しておくことで、顧客のストレスを最小限にすることができるでしょう。

そこで今回は、Webサイトにリンクを設置するだけで簡単にWeb無料通話が利用できるようになるサービス「TOLFA」とボイスボット「LINE WORKS AiCall」を連携して、人手を最小限に抑えながら電話でのお問い合わせ窓口を提供する仕組みをご紹介します!

「TOLFA×LINE WORKS AiCall×Genesys Cloud」シームレスな連携でオペレーターの負荷は上げずに顧客満足度を上げる!

TOLFAは、Web無料通話をPBXへ接続するためのインターフェース。Genesys CloudやAvayaなど既設PBXとも容易に連携でき、ホームページやチャットボットの画面からTOLFAのWeb通話画面を呼び出すだけで簡単に音声での問い合わせが可能になります。

インターネット環境さえあれば簡単に利用できるため、顧客側に通話料の負担は発生しません。TOLFAからの無料通話は固定電話回線からの着信と同じ電話設備(PBX)と連携できるため、オペレーターは今まで通りの応対フローで対応できます。

またフリーダイヤルやフリーコールなど企業側が通話料を負担しているお客さまにおいても、通話料金の定額化(コストリダクション)が可能になります。実際、70席程度の規模のお客さま(受付時間:平日9時〜18時)では、TOLFAを導入したことで着信課金通話料金と比較して1/6に抑えられたという例もあります。

なお、通話品質においても公衆回線を利用せず直接PBXと接続するため、環境が整っていれば高品質の通話を実現することができ、 平均オピニオン評点(MOS)に「4.9」をマークした実績もあります。

[TOLFAの平均オピニオン評点(MOS)]

一方、LINE WORKS AiCallは、LINE WORKSが提供するボイスボットサービスで、LINEのAI技術を活用し、なめらかな日本語で聞き取りやすいやり取りができる点が特徴です。企業ごとの要件に応じたオーダーメイド開発で、既設のPBXとの連携やCRM連携などにも柔軟に対応できます。

今回ご紹介する仕組みは、TOLFAのインターフェースからLINE WORKS AiCallに接続し、ご用件に応じた自動応答を返します。そして、オペレーターとの会話を希望する場合は、クラウドコンタクトセンタープラットフォーム「Genesys Cloud」に接続し、自動応対から有人応対に切り替えるというフローを実現しています。

[TOLFA・LINE WORKS AiCall・Genesys Cloudの連携イメージ]

LINE WORKS AiCallでやり取りした内容は、個別開発した管理画面にリアルタイムにテキスト化されていくため、オペレーターは、顧客とボイスボットがどのようなやり取りをしていたのかきちんと把握してから対応をスタートできます。

[LINE WORKS AiCallとのやり取りをリアルタイムで音声認識]

音声でのコミュニケーションは、テキストベースと比較しても直感的で複雑な問い合わせへの対応にも適している他、年配の方など、電話でのコミュニケーションを好む層に対しても満足度の高いサービスを提供できる手段です。

TOLFAとLINE WORKS AiCall、そしてGenesys Cloudを連携することで、Webチャネルから音声チャネルへの導線を強化しながら、ボイスボットで自動応答と用件に応じた振り分けを行い、オペレーターへの負荷は最小限に抑えられるでしょう。

Genesys Cloudなら、有人チャットも同一プラットフォームで利用できる

Genesys Cloudには標準で有人チャットの機能も搭載されています。

有人チャットは、チャットボットでは対応が難しい緊急性の高い相談や複雑な問い合わせへの対応も可能です。また、オペレーターが同時に複数人の対応をすることもできるため、応対業務の効率化が期待できます。そして、顧客は状況に応じてチャットと電話のどちらで対応を受けるか選択できるようになるなど、顧客満足度の向上にもつながるとして、チャット対応を導入する企業も増えています。

Genesys Cloudの場合、電話での問い合わせ窓口と同一のプラットフォームで有人チャットボットサービスも利用できるため、顧客の問題や状況に応じてチャットから電話にシームレスに切り替えることができ、問題解決のスピードアップが期待できます。また、対応履歴などの顧客情報の一元管理できるため、チャットから電話へ切り替える時にもスムーズな情報共有で、顧客は何度も同じ説明をする必要はなくるというメリットがあります。

Webチャネルと音声チャネルを融合したコンタクトセンターの構築はS&Iにご相談ください!

S&Iでは、Genesys Cloudを中心に、チャットボットやVisual IVRなどのWebチャネルから音声チャネルへシームレスに接続する仕組みのご提案を積極的に進めています。
今回は、ボイスボットにLINE WORKS AiCallを採用した仕組みをご紹介していますが、そのほかにもMOBIVOICEやGoogle CCAIなどのソリューションの取り扱いもあります。

お客さまのご要件や課題、利用されているPBXなどに応じたご提案が可能です。新たな顧客接点によるエフォートレス対応の実現にご興味のある方は、ぜひ、S&Iまでご相談ください!


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