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コンタクトセンターDX最前線

【Vol.09】「コミュニケーションの自動化」で課題解決!
話題の「ボイスボット」とは?

2023/12/26

お問合せ窓口にチャットボットを導入しているコンタクトセンターも増えているのではないでしょうか。人手不足対策やオペレーターの生産性向上を目的に、コミュニケーションの自動化へのニーズが高まっています。その中でも特に注目されているのが、AIがオペレーターの代わりに電話応対する「ボイスボット」です。

ITRが2023年8月に発表した市場調査レポート(ITR Market View:対話型AI・機械学習プラットフォーム市場2023)によると、国内のボイスボット市場は、2022年度に売上19億円、前年度比49.6%と大幅成長が示されており、2027年度には売上88億円の規模に達すると見込まれています。

引用:ITR Market View:対話型AI・機械学習プラットフォーム市場2023(https://www.itr.co.jp/topics/pr-20230822-1)

シニア世代のお客さま対応にもおすすめ!ボイスボットが注目される理由とは?

では、なぜ、今、ボイスボットに注目が集まるのでしょうか?

ボイスボットは、電話でのお問合せをオペレーターの代わりにAIが自動的に応対する仕組みです。オペレーターを増員することなく24時間365日いつでも対応でき、お客さまをお待たせすることもありません。CX向上やオペレーターの採用難などの課題に対する対策としても注目されています。

[ボイスボットに期待されること]

  • あふれ呼対策による機会損失の軽減
    オペレーターの代わりにAIが初期対応することで、お客さまをお待たせすることがなくなります。繁忙期なども人員を増やす必要はありません。
  • 24時間応対の実現によるサービスレベルの向上
    お客さまはいつでも好きな時に、コンタクトセンターへ問い合わせられるように。有人対応では難しい24時間応対も、ボイスボットなら簡単に実現できます。
  • 自己解決の促進
    電話からチャットやSNS、お問い合わせフォームなどへ誘導し、お客さまご自身での解決を促します。
  • ヒアリングの自動化によるオペレーターの負荷削減(採用難、人件費削減)
    カード決済等で必要となる本人確認など、従来オペレーターが電話でヒアリングを実施していた応対を自動化し、オペレーターは本来対応すべき事項に集中する環境を作れます。



また、ボイスボットは音声による自然なやり取りができるため、他の世代と比べると、依然として電話での問い合わせを好む傾向があるシニア世代の応対手段としても注目されています。

60歳以上のスマートホン所有率が90%を超えるなど、シニア世代でのデジタル活用は進んでいるものの、文章を入力するよりも音声でコミュニケーションをとる方が馴染みのあるシニア世代にとって、直感的に利用でき、親和性の高いお問い合せ手段と言えるでしょう。また、画面の小さな文字を読む必要がないため、視覚的な負担が軽減される点もメリットです。

高齢化が進む今、シニア世代のユーザーの身体的特性や心理的な特性を理解したお問合せチャネルを提供するなど、シニア対応の強化はコンタクトセンターの満足度向上に不可欠な施策ではないでしょうか。

特徴はサービスによってさまざま!ニーズ別ボイスボットの選び方

ボイスボットにはさまざまな種類がありますが、今回はS&Iでも扱っている3つのボイスボットを軸に、選ぶ際のポイントをご紹介します。

■ システム連携は要らない!とにかく早く始めたい方にオススメの「MOBIVOICE」

とにかく早く始めたい…!という方には、申し込にから最短2週間で利用開始できる、モビルス社の「MOBIVOICE」がオススメです。GUIベースで簡単に応答シナリオを作成でき、回答内容に応じた分岐にも対応しています。音声エンジンは、GoogleもしくはAmiVoiceを選ぶことができ、音声は自動でテキスト化され、必要に応じて簡単に聞き直すこともできます。

基本的には、新規に発番した電話番号のみに対応しています。既存の電話番号を利用したい場合は、ボイスワープなどの転送サービスが必要になるため、新規でお問合せ窓口を開設する場合などにオススメです。

■ 既存PBXやシステム連携必須…でも、コストは最小限で始めたい方にオススメの「LINE AiCall」

既存のPBXやシステムと連携したい…!という方には、LINEのAI技術を利用したLINE AiCallがオススメです。
既存PBXやLINE音声通話との連携、CRM/DBとのAPI連携も可能です。お客さまのご要件ごとにオーダーメイドで開発しますが、比較的費用を抑えられるのもポイントです。また、シナリオの生成も専門スタッフがサポートしてくれるので、運用面も安心です。

LINE AiCallの場合、フルクラウド環境では新規発番のみの対応ですが、既存PBXと連携すれば新規発番に加えて、既存の電話番号も利用できます。費用を抑えながら、既存の電話番号を使い続けたいという場合にもオススメです。

なお、導入までにかかる期間は、開発内容にもより異なりますが、5か月が目安になります。

■ BIツールとの連携やCRM/DBとも連携したい!カスタマイズしたい方にオススメの「Google CCAI」

アバイアやGenesys Cloud CXをご利用のお客さまで、仕組みを大きく変えずにボイスボットを導入したい方には、「Google CCAI」がオススメです。PBX接続用のゲートウェイを設置せずに、PBXへのダイレクト接続に対応しています。新規発番の電話番号はもちろん、既存の電話番号も利用できます。

また、Google Cloud Platformが提供するAPI やサービスと連携できるため、お客さまごとに必要なアプリや機能を開発して利用することができます。

大規模なコンタクトセンターを運用しているお客さまや、関連する情報やお問合せ理由を分析し、顧客の行動や思考に応じた対応を実現したいお客さまにオススメです。

ボイスボット導入・構築サービスの活用

ボイスボットは、サービスによって音声エンジンが異なるのはもちろん、利用できる電話番号や連携できるシステムの範囲もさまざまです。それぞれの特徴を踏まえて、自社のコンタクトセンターにあったボイスボットを選ぶのがポイントです。

S&Iでは、ご要件をヒアリングした上で、ボイスボットの選定から設計、個別開発のご提案まで対応しています。また、アバイアやGenesys Cloud CXをはじめとしたコンタクトセンター構築の経験と技術を持つ音声システムエンジニアが多数在籍しているため、コンタクトセンターが抱える特有の課題を理解した上で、ニーズに応じて最適なプランのご提案が可能です。

ボイスボットとオペレーターを内容によって使い分けたい、シームレスに接続させたいといったご相談はもちろん、どんなことができるのか、現状を踏まえて提案してほしい…という場合にも、お気軽にご相談ください!

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