Azure Localは、2020年にMicrosoftから従来のWindows Server HCIに加えて新たな選択肢として提供開始されたHCIです。Microsoft Azureとの接続連携を前提に設計されており、Azureとオンプレミスのハイブリッドクラウド環境を構成できるHCIとして注目されており、その名前の通り、Azureのサービスとして提供されます。
ここでは、Azure Localの特長を簡単にまとめてみました。
[機能]
- Azureを契約(既存/新規)の上、Azureへのインターネット接続が必須。Azure LocalをAzure Arcというサービスに接続することが前提の製品となる
- Azure管理画面(Azureポータル)から仮想マシンの作成などの一部管理操作が行える。もちろん、従来のHyper-VやWindows Server HCIのように、オンプレミス上のWindows Admin Centerやフェールオーバークラスターマネージャーでも管理が可能
[料金体系]
- Azure Localの物理ハードウェアのコア数に応じたAzureでの月額課金。ハードウェアメーカーによっては買い切り型のOEMライセンスが提供されており、ハードウェアとOSのサポートをワンストップで受けることも可能
- Azure月額課金の場合、仮想マシンのライセンスは含まれていないため別途調達が必要。Windows Server仮想マシンであればAzure Localの月額利用料にWindows Serverサブスクリプション用の追加料金を払うことで無制限にWindows Server仮想マシンを立てる権利を得られ、これには将来的な次期バージョンへのバージョンアップ権も含まれる。OEMライセンスの場合、Windows Server Datacenter 2025が含まれるが、2025年10月時点で次期バージョンは含まれない
[構成]
- 機器はAzure Local用にMicrosoftが認定しているハードウェアメーカーの構成から選択。ハードウェアメーカーによる検証済み構成のため、安心して利用可能。もちろん、CPU・メモリ・ディスクといったパーツはカスタマイズ可能なので要件に応じた構成が可能
- 1ノードから構成可能。3ノードまではストレージネットワーク直結構成もサポートされているが拡張はできない。弊社では直結構成は2ノード構成(拡張性なし)のみとし、3ノード以上はスイッチありの拡張可能構成とすることを推奨
- ストレージ用のスイッチはRDMA対応の25Gbps以上の帯域が推奨