エス・アンド・アイ株式会社
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コラム:Vol.006

チャットボットを導入したのに全然ラクになっていない...
回答精度も利用率も高いのに成果が出てない時に見直すべきポイント

2021/09/21

お問い合わせ件数を減らしたい、問い合わせ対応の負荷を減らしたいなど、チャットボットを導入したからには、しっかりと成果に繋げたいですよね。

導入後、きちんと運用して利用率も正答率もそれなりに高いはずなのに、期待したほど業務効率化を実現できていない…というケースはありませんか?

今回は、KPIとして設定されることの多い「回答率」や「利用率」などだけではなく、視点を変えることで見えてくるチャットボットの導入効果の測り方をご紹介します。

「どれだけ楽になったのか」よりも
「どれだけ質が上がったのか」が重要

導入後のKPIとして、正答率や利用率、お問い合わせ対応件数の削減率を指標に置くことが多くあります。

しかし、問い合わせ内容によってはチャットボットよりも人が応対した方が適している場合もあるため、単純に対応件数が削減できたかどうかを数値的に見ると劇的に削減できていないという場合もあります。

そういう時は、ちょっと見る視点を変えてみましょう。

ユーザーの声を分析すると、問い合わせ内容の傾向が変わった、チャットボットの導入により、これまで担当部署に問い合わせることなく、社内のデータベースやファイルサーバーを探し回った結果、情報にたどり着けなかったというユーザーが、分からないことはまずはチャットボットに質問することで解決できるようになったという成果が見えてきます。

他にも、自己解決率が上がった、これまで問い合わせがなかったから分からなかったユーザーの声も見えるようになったなど、チャットボットの導入成果は数字には現れない「定性効果」が多く得られるはずです。

「応対件数が減って業務が楽になった」という定量的な観点から得られる効果だけではなく、「チャットボットの導入により業務品質がどう変わったのか?」を見るようにしましょう。

【定性効果の例】


・情報集約とナレッジの共有
FAQが整理されていくことで、自己解決が促進された
業務の引継ぎや教育時間を短縮できるようになった

・社員の利便性向上
担当者が不在/務時間外や休日でも問い合わせができる、待ち時間がなくなった
些細なことでも気軽に問い合わせできるようになった

・社員の声を見える化
社員の関心ごとが見えるようになった
リアルな社員の困りごとが把握できるようになった

チャットボットの定性効果を「見える化」する方法

定性的な効果の測定には、アンケートがオススメです。これまで問い合わせの応対をしていたメンバーに問い合わせ件数の変化や内容の変化だけではなく、導入後に感じる変化など感覚的な部分をヒアリングしたり、ユーザーからも回答精度に関わる点だけではなく、メリットと感じる点や改善点など率直な意見も確認してみましょう。

もう1つの方法は、ログデータをもとにした問い合わせ内容の傾向分析です。精度を見るだけではなく、何に関する問い合わせが多いのかなどを見ることで、ユーザーの関心ごとなどが見えてきます。

さらに、チャットボットの運用担当者の作業量を分析することも重要です。導入前と導入後で問い合わせの応対に割く時間がどれほど変わったのか、チャットボットの運用にどれほどの時間をかけているのかなども可視化することで、本当に業務改善ができているのかを客観的に評価できるのではないでしょうか。

S&Iでは、運用担当者の作業量・作業内容から、効率的に運用できているかを分析し、運用方法を最適化するお手伝いもしています。運用に割いている作業量が適切なのか分からない…という場合もぜひご相談ください。成功体験を導くところまでサポートいたします。

もちろん、的確にユーザーの声を集めるためのアンケート項目の定義や集計方法、ログの傾向分析方法などもご提案しています。アンケートの取り方やログ分析方法が分からない、人員を割けないなどの課題をお持ちの場合もお気軽にご相談ください!

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