導入事例(株式会社カネカ 様)

株式会社カネカ 様

サーバー統合/仮想化 導入事例

  • システムの安定運用をめざし、主要な業務システム群を一気に仮想化する大プロジェクト
  • カネカを全面サポートしたのは、VMwareスキルに長けるエス・アンド・アイ

高分子および発酵・バイオの分野を中心に技術の葉脈を営々と築きあげてきたグローバルな化学メーカー株式会社カネカ(以下、カネカ)。

同社は、システム運用体制の抜本的な改革と、リソース最適化によるシステムコスト半減を目標に掲げて最適なソリューションを模索していた。

そうした中で着目したのがVMwareで実現するサーバー仮想化技術だ。すでに技術として成熟期に入りつつあった仮想化環境であれば安定運用の実現が可能で、システムリソースの最適化も容易だと考えたからだ。

複数のシステム提案を検討した結果、同社は日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)とシステムインテグレータ エス・アンド・アイ株式会社(以下、エス・アンド・アイ)の提案を採用した。ハードウェア、システムインテグレーションで最もコストパフォーマンスの高いプランを提示したことがその理由だ。

約1ヶ月という極めて時間の限られたプロジェクトでありながら、エス・アンド・アイのシステムエンジニアは、綿密なスケジュールを策定して精力的に業務を推進。これにより、予定どおりの本番稼働を現実にするとともに、カネカの情報システム部門を全面的にバックアップ、システムの安定運用、システムコストの大幅削減、運用スタッフのスキル向上を実現した。

導入の背景

  • システム運用部門は日々の業務でシステムトラブル対応に追われがちで、計画的に何かに取り組もうとしてもままならず、運用対象のシステムが増える中、業務負荷は高まるばかりだった。運用体制の抜本的な改革と、リソース最適化によるシステムコスト半減。大きくこの2つの目的を達成するため、着目したのがVMwareで実現するサーバー仮想化技術だった。すでに技術として成熟期に入りつつあった仮想化環境であれば安定運用の実現が可能で、システムリソースの最適化も容易だと考えたからだ。

導入の理由

  • 決め手は、日本IBMとシステムインテグレータ エス・アンド・アイが、ハードウェア、システムインテグレーションプランで最もコストパフォーマンスの高いシステム提案を行ったことだ。さらに大きな安心材料となったのが、エス・アンド・アイのサーバー仮想化技術への信頼感。関西営業所には大阪を中心に150サーバー以上の仮想化導入実績がある。大阪在住の経験豊富なエンジニアとプロジェクトを進 めることができる安心感が高く評価された

導入の成果

  • システム構築期間が1ヶ月と時間が限られる中、第1号システムは、予定通り本番稼働を果たし、その後も続々と既存システムは仮想化環境への移行を完了した。目標に掲げていたサーバー台数の削減率67%も達成した。同時に、システム構築によるハードウェアコストは半減した上、運用スタッフの技術スキル向上という大きなメリットを生み出した。また、結果として、追加投資をしなくても、必要なシステムを提供できるようになり、不況下における最大のコスト削減策として効果を発揮しました。

システムの安定運用とコスト削減を実現するために仮想化に着目

情報システム部
主任 山本 隆信 氏

情報システムの世界において、よく語られるジレンマの一つとして“7:3の法則”というものがある。これは、既存システムの運用に7割の時間・コスト・工数がかかり、新規システム開発には3割程度しかリソースを避けないことを意味している。カネカにおいても、まさにこの状況になっていた。運用部門は日々の業務がシステムトラブル対応に追われがちで、計画的に何かに取り組もうとしてもままならない。また、運用対象のシステムは少しずつでも増加傾向にある中で運用人員を増やせるわけではなく、その業務負荷は高まっていくばかりだった。

株式会社カネカ 情報システム部 企画担当 矢吹哲朗氏は、業務に追われる運用担当者の姿を見て、“このままではスタッフがつぶれてしまう。既存システムの安定運用を実現して彼らの負荷を大幅に軽減し、新しい技術を習得したり、計画的なプロジェクトに取り組める体制を確立したい”と考えた。 また、このときと相前後して、同社は情報システム環境を自社運営からデータセンター利用に切り替えていた。自社運営であれば、1システムのサイジングに余裕を見て、それを単独で19インチラックに収めるなど余裕のある使い方が可能だったのだが、データセンター利用となるとラックスペースはそのままランニングコストとしてはねかえってくる。

運用体制の抜本的な改革と、リソース最適化によるシステムコスト半減。大きくこの2つの目的を達成するため、着目したのがVMwareで実現するサーバー仮想化技術だった。すでに技術として成熟期に入りつつあった仮想化環境をブレード及びSANの組合せで構成することにより、高度な安定運用の実現が可能で、システムリソースの最適化も容易だと考えたからだ。同氏はこの技術の最適な実装提案を求め、総合システムベンダー3社に対してRequest for Proposal(RFP)を提示した。

ハードウェアとSI提案にすぐれていた日本IBM&エス・アンド・アイを選択

情報システム部
企画担当 矢吹 哲朗 氏

結果的に、同社が選択したのは日本IBMとシステムインテグレータ エス・アンド・アイのコラボレーションチームだった。その理由を矢吹氏は次のように語る。「一口にいえば、ストレージのIBM System Storage DS6800などをはじめとするハードウェア、システムインテグレーションプランが当社の意向に即していたからです。これを機会に、工数そのものは低減しながらも、レベルの高い社内運用体制を確立したかったので、導入するハードウェアのレンジが他のベンダーよりも高く、なおかつ価格的にパフォーマンスもよかったのがありがたかった」

しかし、この選択は同社のシステム運用をサポートする外部チームがすっかり入れ替えになることを意味する。実際、運用の現場ではそれを不安視する声もあったが、最終的にこれを解消したのが、エス・アンド・アイのサーバー仮想化導入実績だった。関西営業所だけですでに大阪を中心とした近畿地方で150サーバー以上の仮想化実績を有し、関西営業所のシステムエンジニアの70%以上が、VMware認定VCP資格を保有している。さらに今回のプロジェクトでは、その関西営業所のVCP保有システムエンジニア自身が、設計から導入、運用支援までを一貫して担当。それは大きな安心材料だった。

株式会社カネカ 情報システム部 主任 山本隆信氏は語る。「今回のサーバー仮想化プロジェクトには、運用フローの簡素化、標準化という目的のほか、運用標準の策定や仮想環境のシステム監視環境構築など、その時点で私たちが持っていなかったスキルを得たかったので、実績のあるところに頼みたいと思いました」

時間が限られる中、SEチームがVMwareスキルを武器に徹底尽力

正式にプロジェクトの推進が決定したのは、2008年8月初旬のこと。しかし、9月22日にはサーバー仮想化第1号システムとして資材購買システムの本番稼働が予定されており、逆算すると1ヶ月後にはシステム環境が完全に整っていることが必須条件。“なんとしてもこの資材購買システムの本番稼働を予定どおり実現させよう”それがエス・アンド・アイ株式会社 関西営業所 技術グループ マネージャー 南野芳喜を筆頭とするシステムエンジニアたちの固い決意だった。

緻密なスケジュールを立て、ハードウェアが納品される以前から技術調査を開始。今回、システムの種類に関わらずバックアップ手順を1本化することを提案しており、ストレージやVMwareの基本機能ではカバーされていないフローをスクリプトで補う必要があったのだが、そうしたものもあらかじめ予測して次々に完成させていった。

サーバー仮想化は世界同時不況の最大のコスト削減策

そのかいあって、仮想化環境の資材購買システムは、1日の遅れもなく本番稼働を果たした。その後も続々と主要な既存システムが仮想化環境に移行され、今では3年間かけて移すはずだったシステムのほとんどが、IBM BladeCenter サーバー18台に収まり、それが2台のシャーシに格納された。当初目標に掲げていたサーバー台数の削減率67%はわずか1年で達成してしまった。

また、仮想化環境でのシステム構築にかかるハードウェアコストも個別に物理環境を用意するのに比較すると半分ですんだ。

システム導入後、カネカでは仮想化環境での運用スキルを自社で蓄積したいとエス・アンド・アイに技術研修を依頼。エス・アンド・アイはカネカ向けにカスタマイズした教育コンテンツを用意、6ヶ月間にわたって4名の運用スタッフに対し週1回の研修を提供した。これにより、ローデバイスマッピングによるシステムバックアップ、開発機から本番環境へ移行の際に生じるファイルシステムの変換、物理環境から仮想環境への移行などを始めとしたさまざまな作業を社内で完結できるようになった。これは、運用コストの大幅な削減とともに、社内の運用スタッフのスキル向上という大きなメリットをもたらしている。

社内の運用スタッフのスキルが向上したことで、結果として仮想化後は追加投資をしなくても、必要なシステムを提供できるようになり、不況下における最大のコスト削減策として効果を発揮した。「このサーバー仮想化プロジェクトは、当社とエス・アンド・アイがゴール、目的をきちんと共有できたことでうまくいったものと喜んでいます」と矢吹氏は語っている。

今後はさらに仮想化環境利用を深化させるべくプロビジョニング(動的容量変更)やILM(Information Lifecycle Management)にも踏み込んでいきたいとのこと。カネカの企業情報システムには、さらなる発展が待っている。

株式会社カネカ

  • 本社所在地 大阪市北区中之島3-2-4(朝日新聞ビル)
  • 創立 1949年9月1日
  • 資本金 330億46百万円(2009年3月31日 現在)
  • 従業員数 7,321名(2009年3月31日 現在)
  • http://www.kaneka.co.jp/

創業は1949年。カネカは高分子および発酵・バイオの分野を中心に技術の葉脈を営々と築きあげてきたグローバルな化学メーカーだ。化学の時代ともいわれる21世紀に、各種化成品、樹脂製品から、食品、ライフサイエンス、エレクトロニクスと幅広い分野を得意領域とし、特に近年は太陽電池技術で世界的にその存在感を高めている。人・社会・環境との調和のもとに、すぐれた技術で暮らしに役立つ製品やサービスを提供、世界の発展に貢献している企業だ。

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