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事例/テレフォニー

AvayaによるVirtual化事例

ディー・エイチ・エル・ジャパン株式会社様

東京・大阪のコンタクトセンターを1つにバーチャル化して放棄率を低減

■チャレンジ

 エージェントの即時対応など優れた顧客サービスの実現に向け、放棄率0.1% の目標を達成するため、コンタクトセンターの効率的な運用が必要であった。

■ソリューション

アバイアのIP コンタクトセンター・ソリューションをベースに東京、大阪のコンタクトセンターを一元化。コール集中時のオーバーフローを解消するとともに、大阪にバックアップ用のMedia Server を設置して高信頼性のセンターを実現。

■バリュー

東京、大阪の両コールセンターの展開やホームエージェントの導入など、ビジネスの成長に応じた拡張性に優れたコールセンターシステムにより、現在のニーズと将来の変化に柔軟に対応する投資対効果の高いソリューションを提供。

東京ディストリビューションセンター内に設置されたコンタクトセンター

ディー・エイチ・エル・ジャパン株式会社

カスタマーサービス本部

本部長 木村 真理子氏

ディー・エイチ・エル・ジャパン株式会社

カスタマーサービス本部

CS デベロップメント

プロジェクト マネージャー

松田 典子氏

ディー・エイチ・エル・ジャパン(DHL ジャパン)では、顧客企業からの集荷依頼や貨物追跡調査依頼などの電話受付業務を担う東京、大阪のコンタクトセンターの改革にチャレンジ。電話のつながりやすさや顧客対応品質の向上などを図るため放棄率0.1% の目標を掲げ、エージェント、プロセス、IT インフラの各側面からコンタクトセンターの機能を強化している。その基盤としてアバイアのIP コンタクトセンター・ソリューションを導入して両コンタクトセンターをバーチャルに一元化し、電話集中時のオーバーフロー(あふれ呼)に対 応するなど放棄率を低減とサービスレベルの平準化を実現。DHL が提供する国際航空貨物のエクスプレス輸送サービス同様に、安全、確実、スピーディーな顧客応対を可能にしている。

サービスセンターやゲートウェイの増設などで国内ネットワークを拡充

 企業のグローバル化が急速に進展する中、DHL では、ビジネス書類から大型貨物まで様々な国際航空貨物をドア・ツー・ドアで輸送する「D H LExpress」、ロジスティクスを総合的にサポートする「DHL Solutions」、ニーズに合わせた航空・海上貨物などの国際輸送サービスを提供する「DHLDanzas Air & Ocean」の各事業を展開し、企業のビジネス活動を支援してきた。

 企業の多様なニーズに対応するエクスプレスサービスを提供し、製品サンプルや部品などの各種貨物を安全、確実、スピーディーに世界中へ届ける「WPX(Worldwide Parcel Express)」や、海外での集荷から通関業務、国内での配達まで一貫して対応する輸入着払いサービス「インポートエクスプレス」などに注力。また、企業の利用拡大に対応するため国内の主要都市にサービスセンターを増設するほか、成田国際空港、関西国際空港に加え、新たに中部国際空港にゲートウェイを開設するなど、国内ネットワークを強化している。

 そして、企業がより便利にサービスを利用できるよう、IT を活用したソリューションを拡充。航空運送状や通関書類の作成、集荷依頼、配送履歴の検索、貨物の追跡などの業務を省力化する「DHL コネクト」や「DHL ウェブシッピング」、最新の輸送状況をメールで確認できる「DHL e トラック」などのカスタマー・アクセス・サービスを各種提供している。

顧客サービスの向上を図るためコールの放棄率0.1% にチャレンジ

 こうしたIT ツールの利用に加え、電話による集荷依頼や貨物の追跡調査依頼、料金や通関手続きなどの問い合わせも多い。DHL ジャパンでは、従来からアバイアのDEFINITY を中核にコンタクトセンターを構築。東京、大阪のコンタクトセンターを合わせて約80 名のエージェントが月間20 万コールに及ぶ顧企業からの電話に応対している。「時間指定便などサービスの多様化に加え、相手国の通関手続きや輸入制限品などエージェントには専門的な知識が要求されることから、トレーニングや顧客対応品質の維持、向上に力を入れています」とカスタマーサービス本部長の木村真理子氏は話す。

 同社の電話受付の特徴は、センターの営業時間である午前8時から午後9時までの間のうち、顧客企業の業務時間である午前9時頃から昼休みを挟んで、午後5時頃までがピークで、集荷、配送時間が遅れがちになる台風や積雪などの天候事情によってコールが集中することも少なくないという。コンタクトセンターのエージェントだけでは対応しきれない場合、バックエンドのスタッフが応援するなどの体制を整備してきた。

 DHL ジャパンを統括するアジア太平洋地区本部では、さらなる顧客サービスの向上に取り組み、つながりやすいこと(アクセサビリティ)、対応品質が高いこと(クオリティ)、収益性が高いこと(プロフィットセンター)の3 つを重要業務指標に掲げる。「その具体策として、放棄率の低減にチャレンジしています。この2 年間に1%(3 秒以下は除く)から0.5%、さらに今年になって0.1%(同15 秒以下)へと目標が高くなり、15 秒以上お客様をお待たせして放棄された呼は放棄呼とみなされるようになりました」(木村氏)。

 放棄率0.1% を実現するのは、そう容易ではない。月間20 万コールのうち、放棄が許容されるのはわずか200 コールである。前述のように天候事情や休み前の金曜日などにコールが集中する傾向にあり、限られたリソースで目標を達成しなければならない。

 さらに、0.1%の放棄率とともに、本部からもうひとつ高いハードルが課せられていた。従来、電話着信時に利用していたコールプロンプトをアジア太平洋地区全体で廃止するというもの。顧客にボタン操作の手間をかけず、さまざまな要件にエージェントがきめ細かく対応することで顧客サービスの向上を図る狙いがある。

東京、大阪のPBX 機能を一元化するバーチャル・コンタクトセンター

 放棄率の目標を達成するため、カスタマーサービス本部では人、プロセス、IT インフラの各側面からさまざまな取り組みを行なってきた。人の面では、ワークフォースマネージメントツールを活用して着信履歴などのデータに基づき、エージェントの人員予測とスケジューリング方法の見直しを図っていることもその一例だ。

 プロセス面では東京と大阪のコンタクトセンターの業務プロセスの統一化やトークスクリプトの標準化などを推進。また、IT インフラ面では、コールフローの再設計を行ない、顧客がストレスを感じずに待ってもらえるようメッセージ内容の変更やメッセージを流すタイミングなどを工夫している。

 「こうした対応に加え、放棄率の低減で最も効果を発揮したのが東京、大阪のコンタクトセンターのバーチャル化です。両コンタクトセンターのPBX 機能を一元化したことにより、さまざまな課題を解決できました」と木村氏は強調する。その課題とは、従来のコンタクトセンターは個別に構築、運用していたため、一方のコンタクトセンターが何らかの事情( 天候事情による遅れやインフルエンザによる病欠など) でオーバーフローが発生した場合、もう一方のコールセンターでは対応できなかったことだ。

 また、コンタクトセンターの運用面でも課題を抱えていたという。「例えば、CMS(Call Management System) で収集、分析した東京、大阪のそれぞれのレポートをひとつにまとめる作業や、ワークフォースマネージメントツールによる呼量予測とエージェントのスケジューリングについても別々に行なうなど、二度手間がかかっていたのです」とCS デベロップメント プロジェクトマネージャーの松田典子氏は説明する。

 これらの課題を解決し、顧客サービス向上のIT インフラとして、アバイアのIP テレフォニー・ソフトウェアAvayaCommunication Manager を搭載したS8700 Media Server とG650 MediaGateway をプラットフォームとする新たなバーチャル・コンタクトセンターが今年2 月から稼動を開始している。アバイアのIP コンタクトセンター・ソリューションを採用した理由について、「電話機のCallMaster をはじめ、CMS などの既存資産を有効活用できることに加え、アジア太平洋地区ではアバイア製品を標準仕様とするなど、高い信頼性があります」と木村氏は述べる。

 S8700 Media Server は東京に設置された2 台をメインに、大阪にバックアップ機を設置。業務終了後に更新データをメイン機とバックアップ機を同期させるなど、万一のトラブル時にもノンストップのコンタクトセンター運用を図れるよう冗長化している。

 これらのバーチャル化に伴うシステム構築は、アバイアのゴールドパートナーであるエス・アンド・アイ株式会社全面的に担当した。

放棄率の低減やコンタクトセンターシステムの保守運用業務を省力化

 バーチャル・コンタクトセンターの導入効果は随所に表れている。コール集中時のオーバーフローも東京、大阪の両コンタクトセンターでバランスよく対応でき、コールフローの再設計などと相まって放棄率のさらなる低減を可能にしている。このほか、「エージェントの採用計画やトレーニングの一元化、サービスレベルの平準化などの効果に加え、将来、新たなセンターを開設する場合でも容易に対応できるIT インフラを整備できました」(木村氏)。また、松田氏は「個別に行なっていたコンタクトセンター・システムの保守運用やレポートの作成などのマネージメントも一括して行なえ、コールフローなどの変更時にも容易に対応することができます」とバーチャル・コンタクトセンターの導入効果を述べる。

 今後、電話着信時に顧客情報をポップアップするCTI や、応対後に顧客満足を調査するポストコールサーベイなどのツールを導入する計画もあり、さらなる顧客サービスの向上を目指している。「新たなシステムの提案など、アバイアの全面的なサポートを期待しています」と両氏は話す。DHL ジャパンの競争力の強化や顧客満足の向上をアバイアのIP コンタクトセンター・ソリューションがバックアップしている。

システム構成図

アプリケーション

  • ● Avaya MultiVantageª Communications Applications
    • - Avaya Communication Manager
    • - Avaya Call Management System
    • - Avaya Modular Messaging

システム

  • ● S8700 Media Server
  • ● G650 Media Gateway
  • ● CallMaster¨ V Digital Voice Terminal

ディー・エイチ・エル・ジャパン株式会社

  • 本社 東京都品川区東品川1-37-8
  • サービス開始 1972 年6 月
  • 設立 1979 年8 月
  • 資本金 5000 万円
  • 従業員数 約1650 名
  • http://www.dhl.co.jp

グローバルなエアエクスプレス及びロジスティクスにおける選 ばれたパートナーとして、クオリティ、収益性、マーケットシェ アにおいて業界をリードし、お客様から信頼される企業であり続ける。このビジョンのもと、DHL では世界220以上の国・地域 を結ぶ独自のグローバルネットワークを構築。DHL ジャパンでは全国27 ヶ所にサービスセンターを設置(2005 年中に41 カ 所に拡大予定)し、顧客の近くでよりきめ細かなサービスを提供している。

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