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スペシャル対談:ネットワークの仮想化が実現する真のユーザベネフィット

S&Iが提供する次世代ネットワークソリューション「Network Virtualization」。この最新の画期的なソリューションが、企業のネットワークやシステム構築にどのようなインパクトを与え、また、どのようなメリットをもたらすのか? これらについて、シスコシステムズとともにこのソリューションを支えるテクノロジーの両輪となっている日本IBMから、担当部門の山下克司氏をお迎えしてお話を伺いました。

Network Virtualization誕生の経緯

— まず、IBMとシスコが「Network Virtualization」というソリューションを打ち出した経緯をご紹介いただけますか?

山下:IBMとシスコで、このネットワークの仮想化に関する包括的な共同開発が始まったのは、2004年上半期からですね。それまでに徐々に揃いつつあった、シスコの「BRDC(Business Ready Data Center)」という基本コンセプトとそれを構成する製品群、並びにIBMの「zSeries」を始めとするサーバーハードウェア群と「Virtualization Engine」というソフトウェア群を、最終的に統合していくという発表が始まりです。

BRDCは簡単に言うと、データセンターにおけるネットワークコネクションの冗長的な部分を仮想化して、可用性を高めつつリソース(資源)管理を効率的に行うための仕組みです。オートノミック(自律)型システムの実現のために、ネットワークのさまざまな機能を一番上の層に集約するわけです。

“仮想化”という流れ自体は、サーバーから始まったものです。IBMのzSeriesがLinuxを搭載しまして、これを論理パーティションで1,000ほどのサーバーとして稼働させられるようになりました。システムリソースを仮想化してOSに渡すソフトウェアであるVirtualization Engineが、サーバーOSを統合し、単純化したことで、IBMの目指すビジョンとしての「オートノミックな環境」が実現したわけです。この次の段階として、ネットワークに目を向けて出てきたのがNetwork Virtualizationと言えます。

まずサーバーで、IBMの目指すビジョンとしての「オートノミックな環境」が実現しました

Network Virtualization誕生の直接のきっかけとなった1つは、BRDCのアーキテクチャーである「ネットワークの各機能を仮想化レイヤーに集約」するというものです。これは、256Gbpsもの広大な帯域を持つ、非常に高速なスイッチングファブリックを、VLAN(Virtual LAN:仮想LAN)として分割して使うというものです。このVLANにさまざまなファブリックを接続することで、ケーブルのない“ワイヤレスネットワーク”が実現しました。仮想空間上の各VLANに各機能(SSL、負荷分散、VPNなど)のサービスモジュールを組み合わせれば、ケーブルはサーバーとつなぐ線だけでいいのです。

これはハードウェアソリューションですが、IBMが進めてきたサーバーの統合および仮想化と同じ考え方です。ネットワークにはVLANというテクノロジーがあって、仮想化自体は、考え方としてもともと親和性があったわけです。そこにシスコがサービスモジュールという形で機能を提供してきたのが、まず重要な点です。

そしてもう1つが、IBMのVirtualization Engineを始めとするソリューション群が、オートノミック、オンデマンドといった大きなビジョンに向かって、オーケストレーション、プロビジョニング、ワークロードマネージメントといった機能によってこのシスコの仕組みと緊密に連係している点です。

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プロフィール:

山下克司

山下克司
日本IBMでネットワークサービス事業部全体の技術戦略を担当。IBM全世界共通の基準で優れた技術力を有する社員に与えられる「IBM Certified Professional - Senior Consulting IT Specialist」の資格を持つ。

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